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介護しやすい家ポイントは動線だった。将来を考えたリフォームのコツとその事例公開

001.jpgあなたが外出するとき、もちろんドアや、引き戸などの出入り口から出ていますよね。もし、ご家族やあなたが車イスになったとき、そこから簡単に外出できますか?


脳梗塞や老化などで必要に迫られてからでは、その場しのぎになり、じっくり考えられません。家の老朽化などでリフォームをする機会があれば、一緒に考えておく事をお勧めします。


介護環境を整えておかなくてはならない理由と、その例、方法をご紹介します。

■自宅での女性介護が7割。介護を受ける側も実は、気を使う。

▼右肩上がりに伸びる介護認定者

内閣府の 「平成24年版 高齢社会白書」によると、65歳以上で介護が必要だと認定された人の数は増えてきており、高齢化社会を物語っています。

介護者データ


▼特に男性が「自宅で」介護してほしいと考えている

同じく、高齢社会白書によると、介護をどこで受けたいか?と尋ねた意識調査では「自宅」が約4割に上り、特に男性が半数と多い事が分かります。

自宅で介護希望データ

▼女性の介護負担が増えている。

介護する人の続柄は、配偶者、子ども、子どもの配偶者の順で多く、性別では女性による介護が7割近く占めています。

属性データ


▼お風呂や洗髪は介護事業者を利用。でも「散歩」などは家族が付き添っている

お風呂等の介護は、大きな負担を伴うため専門の事業者による介護を受けられる方が多いようです。しかし、散歩や掃除などは、家族がメインで手伝うようです。
介護者の組み合わせ状況


平成22年国民生活基礎調査の概況「介護者の組合せの状況」より

▼介護される側になった時も、気を使う人が多数

「将来、介護ロボットによる介護を受けたいですか?」と聞いたアンケートがありましたが、その中で、なんと肯定的な返事が8割に上りました。

理由としては・・・
「ロボットは気を使わないから」(54.8%)
「本当は人の手が良いが気を使うから」(32.3%)


人手による介護を受けることに「気を使う」人が多いという事が分かりました。


out_data_robot.jpg

オリックス・リビング株式会社2012年
全国の40代以上の男女1,238名(男性681名、女性557名)対象「介護に関する意識調査」


■リフォームの際、将来を考えて設計しておくとムダがない

▼介護が必要になると、引きこもりがちに。女性が1人で外に連れ出すのは大変

突然の病気で体が動かしづらくなると、家に引きこもりがちになる方が多いそうです。そんな時、家族は、外に連れ出してあげたいと思うものです。しかし、介護する人が女性だと、大きい段差を乗り越えて外に連れ出すのも一苦労です。


ヘルパーさんに抱えてもらえばよいのでしょうが、重たいから気を使う。と言う声は良く聞きます。


もし、簡単に部屋から外に出られる間取りやフラットな部屋なら、相手の負担や気を使うことも減らせます。


▼リフォームの際、将来介護の負担を考えて設計した事例

50代でリフォームをされた大阪のN邸
外に面した部分の壁を取り払い、緩やかなスロープを設け、掃出しの窓を付けました。自分が車いすになったとき、スムーズに外出ができるようにとの考えからです。他の箇所のリフォームだったのですが、将来のことも考えておられたので、同時にそのようなリフォームを行いました。

out_data_window.png

窓を設けることで、明るくなるというメリットもありました。


▼将来に備えて動線を確保しておく

もし万が一、介護で車いすが必要になった場合、。「この部屋にベッドを置いて、この掃出し窓から外出する」・・・など
どういう経路で外に出るのか、それだけでも考えておくと良いかもしれません。


スロープは広さや場所の関係で、すべての家ができるわけではありませんが、段差解消機の場所を確保しておくという方法もあります。

out_data_dansa.jpg
出典:http://www.ryohin.org/dansa.html 段差昇降機

▼トイレ脱衣所は出来るだけ広く、引き戸、間取りはシンプルに


コチラは、新築の例ですが60代女性の一人暮らし。将来の事も考えた設計になっています。

今は2階に寝室がありますが、将来もし介護が必要になった場合、リビングにベッドを持ってくるという事を想定しています。

洗面所、トイレは引き戸になっていて、スペースも大きめにとっています。また、バリヤフリーになっているため、車イスでもトイレやお風呂への移動が苦になりません。


介護が必要になった時、ヘルパーさんが楽にできるように。と希望されました。まだ必要でないのに、介護者に対して気を使われていました。


引き戸のレールもV字レールのため、車イスで通っても振動なくスムーズです。


■介護を考えたリフォームは、減税や補助金も受けられる

減税や、補助金を出している自治体もあります。リフォームの際、一緒にされると補助金を受けられることもあります。予防に関しては、まだまだ少額の補助ですが、一度お住まいの自治体に確認してみるとよいでしょう。


▼和泉市の例、介護予防のリフォームに上限5万円の補助

例)和泉市 介護予防住まい改修制度
http://www.city.osaka-izumi.lg.jp/ikiikinav/sumai/1338536727701.html

▼大阪市の例、介護認定を受けた人対象、小規模住宅改修に上限20万円の補助

例)大阪市の介護保険の住宅改修補助
http://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000130467.html


▼まだ予防の補助金は少額で限定的

予防に関するリフォームは、限られた自治体、予算しかないようです。予防歯科と言う概念が生まれたように、リフォームの際に「将来の介護予防」の考えが広まる事を期待したいですね。


■まとめ

国は2025年を目標として、施設サービスから在宅サービスでの医療や介護を目指そうとしています。介護保険の問題や人材不足もあるでしょうが、「自宅での介護を望む人は増えている。」という事実に沿った対策だといえます。これからは一層、「介護・療養しやすい家」が必要になるのかもしれません。


50代以上の方やその同居家族の方は、リフォーム際、自宅で介護や車イスでの移動が可能か?一度考えてみてはいかがでしょう。

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