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1番地震に強い家ってどれ?「木造・RC・鉄骨」3つの構造のメリットデメリット

地震に強い家ってどれイメージ写真*********************************
■こちらは新しく建てる方用に書かれた記事です。
既に建っている家は「木造の耐震性 たった10個の質問に答えるだけ。自分で簡単に診断する方法」

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戸建住宅の構造、工法はいくつかありますが、1番地震に強い構造はどれなのでしょう?


弊社は"木のぬくもり"がある家を得意としていますので、「木造です!」と言いたいところですが・・・


耐震性については、新築の場合どの構造・工法でも(現在想定の)最低限の耐震性はクリアしているはずです。※もちろん、キチンとした施工がされている事は大前提です。

(施工不良に関しては、ダウンロードPDFの『阪神大震災、熊本の被害事例をまとめて分かった!被害を受けた家の7つの特徴』の項目に詳しく記載してあります)


では、どうやって選ぶのか?
「土地、施工会社、何階建て、予算はいくら」が決まれば、通常『どの構造(工法)』は決まってきます。構造から考えたい方のために、戸建住宅の主な構造工法をそれぞれベスト3・ワースト3に分けてご紹介します。

【倒壊した家で強い家を知る】

「なぜあの家は地震で倒壊したのか?倒壊する家としなかった家の7つの違い」

■現在の耐震目標は2段階

現在、家を建てる際に適応される法律では、

・ 中規模の地震動でほとんど損傷しない
・ 大規模の地震動で倒壊・崩壊しない


ことを目標に作られています。


(新耐震基準に導入された考え方では【大規模地震】に対して、即座に倒壊・崩壊しないことを目標としています。
「人命確保」が大目標で、建物は損傷、傾きで引続き使用できない可能性があります。つまり2回目の大地震は想定していないということになります。)ちなみに震度に関しては建築基準法には明記されていません。


もっと詳しく知りたい方はダウンロードPDF「なぜあの家は地震で倒壊したのか?倒壊する家としなかった家の7つの違い」の中『じつは・・耐震の考え方は「地震規模で2つに分けている」』の項目をご覧ください

▼地震に強い家の注意点

「地震に強い家」は、どの程度の地震を想定するのかで異なります。また建物だけなく地盤も影響してきます。 良い土地の選び方「環境・地盤・価格」3つを簡単に調べるサイト紹介!


でも、想像してみてください。
想定外の地震が心配だから「山の岩盤の上で窓もないシェルターのようなコンクリートの塊の家」では暮らしにくいですよね。


最近「地震に強い家」に答えるため、ハウスメーカーなどがどんどんセンセーショナルな動画や技術でアピールを重ねています。中小の工務店では、そういった技術開発はできませんので、蓄積された技術と知恵で対抗しています。

もちろん、家族を守るためには丈夫な家は大前提です。しかし、災害は地震だけではありませんし「暮らしやすさ」も大切です。1つに偏ることなくバランスを考えた家作りを行って下さい。


6つのポイントで安心の家作り



※2016/9/27
本来の想定と異なるキーワードでお越しくださる方が多いので、変更・追記しました。


■戸建て住宅 主な3つの構造と特徴

■木構造(W造:woodの略)
・構造の主要な部分に木材を用いる構造。軽量で加工、組み立てしやすい

■鉄筋コンクリート構造(RC造:Reinforced Concreteの略)
・引っ張り力に強い鉄筋と、圧縮力に強いコンクリートを組み合わせることによって強度と耐久性を持つ

■鉄骨構造(S造:Steelの略)
・鉄鋼材の柱と梁を工場で加工し、現場でボルトでつなぎ合わせる。工場で加工するため製品が安定する

■木構造(W造:wood)の主な2つの工法


主な構造材が木で作られる木構造。
中でも木造軸組工法は約68%のシェアを占めています。2×4(ツーバイフォー)工法は約12% 新築住宅の約8割が木構造という事になります。こちらの2つの特徴を取りあげます。

※住宅金融公庫発表「平成24年12月 持家新築着工件数」資料より 

▼軸組工法(在来工法)

method_hou.jpg


メリットベスト3
第一位 昔から使われていて風土に合っている
第二位 実績がたくさんある安心感
第三位 将来リフォームがしやすい


デメリットワースト3
第一位 火災に弱い(倒壊するまでの時間は長い)
第二位 シロアリに弱い
第三位 腐る


木材で柱や梁で骨格を作り、筋交いや金物で強度を補強する。
日本で一番多く用いられている木を使った工法で、日本の風土に合っている。開口部が比較的自由に開けられるため、リフォームしやすい。プレカットや金物の技術の発達により、施工が容易になったが、一定の技術が必要。設計通りに、きちんと施工されることが求められる。木の特性として、火災や虫に弱いがきちんと防虫処理されており、メンテナンスをしっかりとすれば、ある程度は防げる。

▼2×4工法

method_24.jpg

メリットベスト3
第一位 気密性が高い 
第二位 断熱性が高い
第二位 施工しやすい


デメリットワースト3
第一位 リフォームしにくい
第二位 窓の大きさが制限される
第三位 結露が起こりやすい

工法がシステム化されていて、非常に合理的。パネル式なので断熱性があるがその分結露も起こりやすい。窓の大きさもある程度制限される。屋根を一番最後に乗せるため、その間に雨が入らないようにしっかりとした養生が必要。壁で支える構造のため、自由に窓や入口を変更できない。そのためリフォームがしにくい。


画像出典:国土交通省(http://www.mlit.go.jp/tec/gijutu/rd/07_01.html)


■鉄筋コンクリート構造(RC造:Reinforced Concrete)

method_rc.png
メリットベスト3
第一位 耐用年数が長い
第二位 遮音性、耐火性に優れている
第三位 デザイン性が高い


デメリットワースト3
第一位 建築費が高い
第二位 重量が重い
第三位 結露が起こりやすい

コンクリートは不燃材料のため、火事に強い。隙間なくコンクリートが打たれるため、気密性も高い。その反面結露が発生しやすい。十分な換気設備が必要になる。耐用年数が高く丈夫で長持ちするといわれている。建築費は一般的に高く、重量があるため、土地の地盤改良が必要になる場合もありコストはかかる。

■鉄骨構造(S造:Steel)鋼材の厚みによって2つに分けられる(?)

鋼材の厚みによって大きく2つに分けてみます。


■重量鉄骨は、厚さ6ミリ以上の鉄骨を主な部材として3階建て以上の比較的大きな建物に使われます。柱と梁が一体となるよう溶接され、筋交いや耐力壁が必要ない、ラーメン構造の採用が多い。
jyuryou-tetu.jpg


■軽量鉄骨は、厚さ6ミリ未満の鋼材で大手ハウスメーカーが多く採用。2階建て(3階建て)以下の住宅に採用されます。木造軸組みと同じように、柱、梁、筋交い(ブレース)で構成されるブレース構造が多い。
keiryou-tetu.jpg

【こちらも】
「鉄骨造だから木造に比べて丈夫です」それってホンマ?軽量鉄骨造の耐用年数が木造より短くなる場合とその理由


▼重量鉄骨と軽量鉄骨を6mmで分けた理由

一般のサイトでは、使われる鋼材の厚みによって重量鉄骨と軽量鉄骨という名称で大きく分類されていますが、(告示などを除いて)建築基準法では「鉄骨造」となり厚みでの分け方は明記されていません。


調べてみると3mm、4.7mm・・などさまざまな分け方が書かれていましたが、今回は、課税のため地方法務局が作成した「建物の主たる部分の構成材料による区分」を根拠に6mmとしました。


地方法務局(福岡、松山)作成
「土地建物実地調査要領」建物の主たる部分の構成材料の区分
method01.jpg
1.6mm~6.0mm軽量鉄骨造


出典:http://houmukyoku.moj.go.jp/matsuyama/content/001141757.pdf


▼重量鉄骨(ラーメン構造)

method_ra.png
メリットベスト3
第一位 丈夫で長持ち(要メンテナンス)
第二位 レイアウトが自由で大空間が取れる
第二位 施工が安定している


デメリットワースト3
第一位 コストがかかる
第二位 音が響きやすい
第三位 サビに弱い

柱と柱の間が大きく開けれるため、自由な間取りが可能になる。接合部の溶接がきちんとされていれば、非常に頑丈で耐久性はある。重量があるため、基礎にコストがかかる。鉄の特性状、音が響く。また、長時間の火災には、熱で一気に柱が倒壊する恐れがある。小さな地震でも揺れを感じやすい。重機で運ぶ必要があるため、作業には広い前面道路が必要。

▼軽量鉄骨(ブレース工法)

method_bre.png
メリットベスト3
第一位 施工が安定している
第二位 レイアウトが自由(ブレースの入っている壁以外)
第二位 大手ハウスメーカーの安心感(?)


デメリットワースト3
第一位 音が響きやすい
第二位 サビに弱い
第三位 耐久がやや劣る(メンテナンスによる)


ハウスメーカーが多く採用している。材料となる鋼材は工場で作られ、製品として安定している。ブレース(筋交い)が入っている壁は移動ができないため、重量鉄骨と比べて間取りの自由度は制限されるがコストは抑えられる。小さな地震でも揺れを感じやすい。高熱に弱くさびやすいため防火、防錆、防水処理が必要。鋼材の厚みが薄いため、重量鉄骨とは別物と考えたほうが良い。


■まとめ

現在の基準法に沿った形できちんと施工された建物であれば、どの構造(工法)でも耐震性は問題はありません。構造や工法を選択する際は、あなたの要望や状況に合ったものを選んでください。デメリットは、定期的なメンテナンスやキチンとした施工や処理である程度防げるものもあります。

「1番地震に強い構造」を探すよりも、その構造を深く理解し、きちんとメンテナンスや施工してくれる業者さんを探す方がもっと大切な事かもしれません。

大阪近郊で今なら、構造をキチンと理解したベテラン建築士の建築相談が受けられます。ご興味があればご利用ください。


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