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知ってた?耐震基準に適合だからって地震で100%壊れないわけじゃない

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耐震基準は昭和56年6月を境に「旧耐震」「新耐震」と呼ばれ、その後も細かな改正が追加。そして阪神大震災での被害を検証し平成12年6月さらに大きく改訂されました。


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しかし、基本的には、阪神大震災や東日本大震災で「新耐震基準」設計の建物被害が少なかったため、ひとつの区切りとされています。

では、昭和56年以降の新耐震なら、100%地震の被害にあわないのでしょうか?ご紹介します。


■「新耐震基準の家」だからって一切壊れない訳ではない!目指してる目標はコレ

新耐震基準では、大地震の際に安全を確保するのが目標であって、どんな地震でも100%壊れないわけではありません。

新耐震基準の目標は,地震によって建物がこわれないようにすることではなく,「建物を使う人の安全を確保する」ことと言えます。

出典:日本建築学会:市民のための耐震工学講座 http://www.aij.or.jp/jpn/seismj/lecture/lec9.htm

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▼「中」規模な地震では、ほとんど被害がないことが目標

建物の耐用年限中に数度は遭遇する程度の中規模地震に対して、柱・梁等の構造体にほとんど被害が生じないことを目標とする設計。この設計では人命確保、引続き建物を使用できることを目標としています。

▼「大」規模地震では、倒壊しないことが目標

建物の耐用年限中に一度遭遇する程度の極めて稀に発生する大規模地震に対して、建物に損傷は生じても倒壊、崩壊しないことを目標とする設計で、あくまでも人命確保が目標で建物は損傷し、傾き引続き使用できない可能性があります。新耐震基準で導入された考えです。


▼でも実は、建築基準法で「大規模地震=震度7」ではない

建築基準法上では「中規模地震=震度5強程度の地震、大規模地震=震度6強~7程度の地震」といった地震の規模と震度の関係は明記されていません。あくまでも目安とされています。


ちなみに、旧耐震基準の目安では「中規模地震に対して、即座に建物が崩壊しないことを目標」となっていました。新耐震基準の中規模地震の目安とされている震度です。


参考:横浜市建築局

▼何度も来る「大規模地震」は、想定されていない

あくまでも1回の大地震で崩壊・倒壊しないことを目標としています。何度も来る大地震は、現在の建築基準法では想定されていません。


~中略~
"熊本の地震は、4月14日夜に始まり、その後何度も余震があり、16日未明に本震が起き、さらに次の地震が続いている。このように、波状的に襲ってくる地震動は、通常の耐震設計上では考慮されていない。"~中略~

出典:耐震工学の専門家:和田章氏
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/bldnews/15/041500569/041800036/?P=2



■新耐震(平成12年5月まで)でも倒壊する可能性85%

木耐協(日本木造住宅耐震補強事業者協同組合)で実施した中の23,257棟のうち新耐震以降に立てられた住宅の調査結果です。約85%に「倒壊の恐れあり」という結果になっています。

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診断期間は平成18年4月1日~平成27年12月31日の9年9ヶ月
昭和56年~平成12年5月までに着工された木造在来工法 2階建て以下に対して(社)日本建築防災協会の一般診断法に基づいて行った耐震診断。
診断結果(評点)により4段階で集計(①及び②が現行の耐震性を満たしている住宅)http://www.mokutaikyo.com/data/201602/1602.pdf


"診断期間は平成18年4月1日~平成27年12月31日の9年9ヶ月" とありますから、"現行の耐震性"とは、新耐震のあと「平成12年6月」再度改正された法律のこと。それに当てはめると85%が不足になるのでしょう。


築30年以上の家も含まれるため「経年劣化」や「耐震診断を申し込む時点で不安な要素があった」ということも考慮しなくてはなりませんが、注目すべきデータです。


■新耐震~平成12年5月31日以前の家でも「耐震診断補助金」が受けられる地域

ほとんどの自治体では、旧耐震での建物を対象に、耐震診断や耐震工事の補助金を出しています。数は少ないですが、建物の耐震化に力を入れている。今後大きな地震が来ることが想定されている。地域では再改正された基準の平成12年5月31日と条件を広げているところもあります。


「●●市 耐震補助 条件」などと 調べてみてください。「昭和56年5月31日以前」もしくは「平成12年5月31日以前」に建てられたものとなっているはずです。


▼耐震診断補助金の条件は、ほとんどが旧耐震の建物

多くの市町村では、「昭和56年5月31日以前に建築されたもの」という条件があります。つまり旧耐震で建てられた建物となります。

▼大阪府下では、大阪市が平成12年5月31日以前という条件になっている

例えば、徳島県などは「平成12年5月31日以前」と条件を広げ設定しています。


大阪府下では大阪市が該当します。
大阪市耐震診断補助金概要


H28年度現在


■まとめ

今後来る大地震に備えて、旧耐震の住宅はもちろんのこと、新耐震基準が再度改正された平成12年5月31日以前に建てられた家も、耐震診断を受ける。もしくは、リフォームの際に耐震工事も一緒に検討してみてはいかがでしょう。


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